はじめに
ベトナム語のおすすめの教材は?
ベトナム語学習者さんからよくいただく質問の一つである、教材問題。
たくさんの教材を使ってきたわけではありませんが、自信を持ってお勧めできる教材をご紹介します。
日本で買えるもの
日本で買えるものでおすすめするなら、五味政信先生の「ベトナム語レッスン」シリーズです。
この教材は、私が質問されるたびにお伝えしている教材です。
五味先生は日越辞書も出していて、ベトナム語学習においてとても信頼のおける先生でもあります。
本屋でじっくりと読んだことがありますが、しっかりカバーされていて、内容も充実しています。
この教材は、初級から中級まで用意されていて、ステップアップするのにも最適なテキストです。
私は使用したことがないのですが、大学の第二言語でこの教材が使われることもあるそうです。日本語ができるベトナム人の方もこちらをお勧めしていました。
ベトナム語の文法書はいくつか出ていますが、基本的なものばかりで、発展的なものが少ない中、この本はしっかり初級をカバーしている上に、中級まであるため、この本でベトナム語学習を完結させることができます。
ベトナムで買うなら(南部)
南部で購入するのであれば、お勧めしているのは「ホーチミン人文社会科学大学」のベトナム語学科で使用されている教材です。
ホーチミンにある大学、人文社会科学大学のベトナム語学科で使用されています。タイトルにも外国人のためのベトナム語教科書と書いてあり、外国人が学習するために作られており、非常に優れた教材です。※説明は英語とベトナム語のみです。
レベルによってかなり細かく分かれており、このシリーズで学習を継続することができます。
日本の大学のベトナム語学科でも採用されており、ベトナム語学習において優れていることがわかります。
南部の大学の教材ということもあり、教科書に出てくる言葉は南部弁が主となっています。南部弁を学びたい方には最適ですが、北部弁を学びたい方には、北部で使わない言葉も多く出てくるため、あまりお勧めはしません。ぜひ、ご自分の学習言語に合わせてご購入ください。
購入場所ですが、現地の大学の書店や大学付近の書店でコピー本が売っています。最近では、現地のサイトで購入できるかと思います。
機会がある方はぜひ手に取ってみてください。
ベトナムで買うなら(北部)
北部で購入するのであれば、こちらの本をお勧めします。外国語学科があるような大学だったり、外国人が多くいる大学付近の書店で見かけることが多い本だと思います。
私自身も使用しており、レベルはA~Cの三段階に分かれています。
Aは初級、Bは中級、Cは上級となっており、この一冊で長文、会話、熟語やことわざも学習することができます。レベルアップできること間違いなしの一冊です。
先ほど紹介した教材は、南部弁でしたが、こちらは北部弁がメインとなっています。
初心者さんはまずAから始めてみてください。ある程度勉強した方もAの途中から学習することをお勧めします。
日本である程度学習した場合であっても、現地のレベルで考えると初級の場合もあり、Aの途中からであっても程よいレベルだと感じる可能性があります。
現地の思う初級は、注文などはもちろん、ある程度の長文を読むことができ、意思疎通できることが前提とされているように感じました。
私自身、留学時にこの教材を使用しましたが、ある程度の長文を読むことができ、書くことも、聞くこともでき、意思も伝えられると思っていましたが、先生から告げられたのは、「あなたは初級の上ね。日本でもうすぐ中級かもしれないけれど、ベトナムであなたのレベルはまだ初級よ。」という言葉。
絶望を感じました(笑)この教材のAの半分あたりから学習しましたが、わからない単語も程よくあり、ちょうどよいように感じました。
Bになると文の量はもちろん、内容も複雑になり、ことわざなども出てくるようになりました。
ちなみにベトナムの上級とは、文献などをベトナム語で読み、ベトナム語で他分野(言語学やベトナム語の構造など)を学ぶことができるレベルでした。
ベトナムに行く機会があればぜひご覧ください。
おわり
ベトナム語の教材は日本で手に入れるのは難しいかと思います。
日本でのベトナム語への興味が増してきたので、最近は以前より教材が増えてきましたが、それでも良い教材を見つけるのは難しく感じます。
ぜひ、書店で自分に合ったものを見つけてみたり、ベトナムに行った際は現地の本屋さんで購入してみてくださいね。
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